不動産を確実に承継させたい

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更新日:2020/09/10

不動産を確実に承継させたい

不動産を確実に承継させたい

不動産を特定の者に承継させる代表的な方法として,

①生前贈与を行い,不動産の名義も承継させたい者の名義に変えておく
②特定の者に相続させる内容の遺言を作成する
③死因贈与を行う

が考えられます。
まず①の方法としては,贈与がなされ,不動産の名義まで変更されると確定的に権利移転がなされます。もっとも,特別受益となることから遺産分割の際に考慮事由となりえること,贈与税等の費用として相続税より過大なものが掛かることも不利益点として挙げられます。
次に②の方法としては,相続時に権利が移転することから相続税の対象となります。相続税は基礎控除の金額が大きいことから課税対象は、相当限定的になることが考えられます。もっとも,遺言は要式行為であるので,これを満たすよう注意することが必要です。
また,③の方法としては,死亡を原因とする贈与になりますが,相続税の対象となるので課税対象が限定的になる点は遺言と同様と言えます。もっとも遺言とは異なり要式行為ではないので,意思の合致で行うことができます。また,死因贈与契約を締結することで,死因贈与を原因とする仮登記をすることができます。

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【著者情報】


相続や離婚、不貞慰謝料など、家庭や男女問題をめぐる法律問題に対応。女性弁護士も所属し、モラハラ被害者の救済に注力。

相続問題について、まだ問題が発生していないという方も、既に問題が発生してしまっている方も、少しでも不安に思われる方は当事務所にご相談ください。

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