弁護士コラム

成年後見コラム(9)成年後見等の終了について

2017.11.25 弁護士 碓井 晶子 ニュースレター47号掲載

成年後見等の終了について

1. はじめに

今月号では成年後見等の終了についてご説明させていただきます。なお、今月号で成年後見コラムは最終回となります。

2. 成年後見等の終了事由について

成年後見が終了する事由は、大別すると、成年後見それ自体が終了する場合(これを「絶対的終了」といいます)と、成年後見自体は終了しないものの、当該後見人との関係では成年後見の法律関係が終了する場合(「相対的終了」といいます)とに分けられます。

ここで、絶対的終了事由としては、①本人の死亡、②後見等開始審判の取消しがあります。そして、絶対的終了の場合は、後見自体が終了するので、その後の手続きとして、管理財産の計算、終了登記、終了報告が必要となります。

一方、相対的終了としては、①後見人等の死亡、②選任審判の取消し、③辞任(民法844条)、④解任(民法846条)、⑤資格喪失(民法847条)があります。そして、相対的終了の場合は、まだ被後見人本人のために後見が継続するので、新たな後見人の選任が必要になり、新たな後見人が手続きを行うことになります。

なお、保佐や補助の終了についても、平成11年改正法により、成年後見の終了事由が準用されることになったので成年後見の場合と同様です(民法876条の2第2項、876条の5第2項・3項、876条の7第2項、876条の10第2項)

3. 開始審判の取消しについて

絶対的終了事由の②後見等開始審判の取消しとは何かについてご説明すると、後見等開始審判の取消しとは、後見等開始の原因が消滅したとき、すなわち、本人の判断能力がそれぞれ成年後見、保佐、補助の制度による保護を要しない状態に回復した場合に、開始審判を取り消すことを指します。これは、成年後見等の制度による保護を要しない状態まで回復した場合には、わざわざ後見等を維持しておく必要がないためです。

4. 資格の喪失について

相対的終了事由の⑤資格喪失とはいかなる場合かについてご説明いたします。

後見人等は、被後見人等の身上に配慮し、財産を管理する義務を負うものです。そのため、後見人等は適正に職務を行うことが期待できる者である必要があります。そこで、このような適格がない者をあらかじめ除外しておくために、欠格事由が定められています。

欠格事由としては、(1)未成年者、(2)成年後見人等を解任された人、(3)破産者で復権していない人、(4)本人に対して訴訟をしたことがある人とその配偶者又は親子、(5)行方不明である人(民法847条、876の2条第2項、876条の7第2項)があります。

そして、後見人等になった後に欠格事由が生じた場合でも、当然にその人は後見人等の地位を失います。したがって、裁判所は後見人等を選任することになり、その結果新たな後見人等が引き継ぐことになります。

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